「似て非なるもの」書き分け遊び
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    梅雨どきの日曜日、外遊びも出来ない子供達とよくこんな遊びをした。

    紙と鉛筆だけで、「似て非なるもの」を書き分けるのである。

    だいたい上の4人の子供達でやった。

    たとえば、「絹豆腐と木綿豆腐」「紙粘土のかたまりと油粘土のかたまり」

    「生花のばらと造花のばら」「悲しくて泣いている顔とうれし泣きの顔」

    「ホットコーヒーとホットティー」「麦茶の入ったコップとコーラの入ったコップ」などなど。

    正解はない。それらを描いてはお互いに上手だの下手だの言って

    わいわいするだけだが、子供達も乗って結構楽しかった。


    それでも結構難題があって、難しかったのは

    「おねしょで濡れた布団と水をかけて濡れた布団」だった。

    ひとりが物干し竿に2枚の布団を描き、その真ん中あたりに

    水のしみを描いて、片一方の布団

    から湯気を出させ、「どう!」といわんばかりの顔をした。


    すると、他のひとりが「おねしょは大体冷たくて起きるから、竿に干す頃は湯気なんか

    出ていないよ。」と突っ込む。

    「お湯かけたって湯気は出るじゃん!」と、もうひとりが抗議する。

    なかなか手厳しい。


    「じゃぁ、どうすれば『おねしょ布団』らしく見えるか、考えてごらん。

    みんな体験者なんだし。」とジャッジの私。


    しばらく子供達は鉛筆を動かしながら考え込んでいたが、

    そのうちのひとりが、誰が見てもまさに「おねしょ布団」にしか見えない絵を描いた。

    「あっ」と誰もが思った。

    どんな絵か、想像がつくだろうか。


    見てしまえば実に簡単なことなのだ。

    片方の布団のそばに頭から湯気を出して怒っている母親が描かれているのだ。

    「なるほどね〜」 私は思わず脱帽してしまった。


    その絵を見たほかの子供達も頭の中に電気がついたように、

    「似て非なるもの」を次々と描いていった。

    コツを掴んだのである。

    状況証拠を書き足せばいいというわけだ。


    興に乗って子供達は「もっと問題出してぇ〜」とせがんだが、

    私のアタマの方がパンクして、タネ切れになってしまった。

    こんな遊びでも2,3時間はすぐに経ってしまい、やがておやつの時間となり、

    雨の日曜日もつつがなく過ぎてゆくのであった。


    皆さんも時間があるとき、「似て非なるもの」を書き分けてみたらいかが?

    日常生活のなかの「似て非なるもの」を見つけるだけでも頭の体操になると思うのだが。


    たとえば、

    「雨傘と日傘」「開ける途中のドアと閉める途中のドア」

    「朝日と夕日」「トンカツとチキンカツ」「しょうゆとソース」

    「あくびで開いた口と大声を出して開いた口」「Vサインとじゃんけんのチョキ」

    「先生に怒られて逃げて行く時の走り方とかけっこの走り方」


    ―ちなみに、子供達にとってこれはほんの初級である。

    問題を考える方の大変さを分かって欲しい(笑)。


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