リアルな情報とリアルタイムの情報
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    3月でなくても11日が近づくと、東北大震災を思い出すのは

    私だけではないでしょう。

    あの日、誰もが携帯やスマホを握り締め、

    災害状況や家族・友人の安否を確認しあっていました。

    既存のメディアだけなく、ツイッターなどのSNSが

    情報収集に大きな枠割を演じたのも記憶に新しいことです。


    今や日本人の4人に1人がスマホを持っている時代。

    当たり前のように多くの人が毎日リアルタイムの情報収集を

    しています。

    しかし、そこには危険な落とし穴も・・・。


    「あのとき、大川小学校で何が起きたのか」の著者、

    池上正樹さんは、この「リアルタイムの情報収集」に

    関して、被災者からとても気になる話を聞きました。


    石巻漁港で卸商を営むAさんは、3月11日、漁港内の建物で

    大きな揺れを感じました。

    建物に留まるよう主張する人もいましたが、多くの人は

    すぐに高台に向かって逃げ始めたそうです。

    Aさんも車で800mほど内陸に入った高台を目指しましたが、

    途中から道路が渋滞して車列が動かなくなってしまいました。


    仕方なくAさんは車を乗り捨て、高台に向かって必死に

    走りました。走りながら、車の中の人たち向かって

    「津波が来るぞ!逃げろ!」と大声で叫びましたが、

    ほとんどの人は耳を貸さず、下を向いていました。


    「車の中にいた人たちは、携帯の画面を見て、

    下を向いていたんだ。みんな、周りの様子も、

    津波が来ていた様子も、全然見えていなかったんだよ」

    とAさんは語ってくれました。



    Aさんが高台近くのスーパーの屋上にようやくたどり着いた直後、

    漁港も、今しがた走り抜けてきた道路も、車の列も、すべて津波に没しました。


    何が生死を分けたか。

    それは、五感を駆使したリアルな情報収集と

    SNSを使ったバーチャルなリアルタイムの情報収集の

    どちらを優先したか、です。


    平常時や、自分が被災地から遠い場合は、

    SNSによる情報収集はとても役に立ち、安心を与えてくれます。

    しかし、大震災のような非常時には、必ずしもそうではありません。


    みなさんも経験があると思いますが、

    スマホや携帯で、次々と情報を追っているうちに、

    気がついたら結構時間が経っていた、という時がありますね。

    普段なら「あ〜あ、10分も経っちゃった。」で済みますが、

    1分1秒を争う緊急時だったらどうでしょう。

    リアルタイムの情報を追いかけて、

    リアルの出来事に気がつかなければ、

    命を落とすことにもなりかねません。


    便利さの裏の落とし穴に気を付けて

    臨機応変に情報収集を心がけたいものです。










    posted by: shigemi11 | - | 15:13 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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