イギリス 旅随想 ―エジンバラからロンドンまで  その2
0
     

    これが、私たちがそばまで行ったものの、行くのを断念したエジンバラ城です。

    灰色混じりの緑のコケのような植物に覆われた部分は、下から見上げると

    かなりの迫力です。

    エジンバラの人は、毎日これを見ているのですよね・・・。



    ともあれ、翌日はまずロスリン礼拝堂へ。

    そう、「ダ・ヴィンチコード」で有名になった、

    あのロスリン礼拝堂です。


    実は、私はこういうパワースポット的な場所は苦手なのです。

    その場のエネルギーによって、体調が崩れたり

    精神的に不安定になったりするので、できれば寄りたくありません。

    ところが主人ときたら、「パワースポット大好き人間」なのです(笑)。

    今回も主人のたっての希望で行くことになりました。



    まず、ウィンブリー駅近くからバスに乗ります。

    どのバスも映画や食べ物などの派手な広告が車体に施され、

    それを見ているだけでも結構楽しく、待ち時間も苦になりませんでした。

    バスに乗り、エジンバラの市街地を抜けると、石造りの小奇麗な一軒家が

    立ち並ぶ一帯を通ります。

    どの家も張り出し窓やサンルームがあり、

    薄い日差しを少しでも取り入れようとする工夫が伺えました。

    エジンバラから南へバスで約30分。

    ようやくロスリンの村に到着です。



    (「何だか陰気・・・」と心の中でつぶやく私)


    ロスリン礼拝堂は15世紀の半ばに、スコットランドの貴族、

    ウイリアム・シンクレアによってシンクレア家の私的礼拝堂として

    建てられました。確かにこじんまりとしています。

    ウイリアム・シンクレアはテンプル騎士団に属し、フリーメイソンの

    メンバーだったと言われています。

    そのせいか、ビジターセンターのお土産物売り場には、

    十字架やフリーメイソンのマークを模したキーホルダーが沢山置かれていました。



    正面のギザギザの十字架はシンクレア家の家紋だとか。

    すごいのは建物の内外を覆う彫刻の数々です。



    聖書から題材を得たものがほとんどで、砂岩という柔らかい材質のせいか、

    実に精緻に彫られています。

    壁から飛び出している動物のようなものは「ガーゴイル」といって

    雨水を落とす排水口です。



    面白いのは、至る所にケルトの豊穣の神である「グリーンマン」が

    彫られていることです。全部で100以上あるそうです。

    バグパイプをもつ天使、王の心臓を抱えた天使、墜落したルシファー、

    ケルト由来の文様など、メイソン(石工)たちが腕を競ったであろう

    見事な彫刻が、天井、壁、柱と、会堂一面を埋め尽くしているさまは壮観です。

    しかし何故、異教であるケルト神やケルトの文様が多いのでしょう。

    そのケルト文様も、街で見かけた「タトゥー」の模様にどことなく

    似ています。


    侵略され、破壊されながらも、ケルト文化はキリスト教文化の中に

    取り入れられ、今に伝わっているのでしょうか。

    スコットランドの文化の複雑さを垣間見る想いがしました。


    珍しく夏を感じさせる、眩しい日差しではありましたが、

    何故か、ここは雰囲気が暗く感じられてなりません。

    写真を撮ろうとしてふと足元を見ると、石が。

    磨り減った文字がうっすらと見えます。

    「わっ!お墓!!」

    芝生の合間の平らな所は、みなお墓でありました。

    でも、他の観光客は平気で踏んで歩いています(笑)。

    文化の違いでしょうか。



    何だか体がだるくなってきた私は、早く出たかったのですが、

    その瞬間、「はい、そこに立って!」と主人の声が。

    とりあえず芸もなく佇んでいるところをパチリ。



    ロスリン礼拝堂は今でもただの観光施設ではなく、

    定期的にミサが挙げられ、冠婚葬祭が行われるworking churchです。

    葬祭はともかく、私はここで結婚式を挙げる気にはなれませんが・・・。



    結構な時間をロスリンで過ごすうち、すでに日は中天に。

    お腹がすいたので、バス停近くのパブで、

    エールと定番のフィッシュ・アンド・チップスを頂きました。



    少し疲れが出て、元気なく笑う私。


    そして、再びエジンバラの市街地へ。

    午後からは、エリザベス女王のスコットランドの居城、

    ホリールード宮殿を目指します。

      

                            (続く)











    posted by: shigemi11 | - | 16:19 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









    この記事のトラックバックURL
    http://elavitablog.jugem.jp/trackback/18
    トラックバック