バリ、キラキラの島を訪ねて  その2
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    バリの1月は雨季。私たち一行が訪れた時も、激しいスコールとカラリとした雨上がりが

    交互に襲ってきました。幸いなことに、スコールの時は移動の車中で、

    目的地に着くと止んだり、小雨程度になるのでした。

    写真は滞在2日目に行った、バリ・ヒンドゥーの総本山、ブサキ寺院です。

    正面の階段を上ると山を二つに割った形の門があります。

    バリ・ヒンドゥーの寺院の門は、すべてこの形です。
     
    この門、悪人が来ると山がくっついて通さないそうです(笑)。

    雨で滑りそうだったので、私たちは頂上までは行かず、下からパチパチ写真を撮りました。

    それにしても、バリの寺院で見るこの門、文字通り「山門」です。

    日本でお寺の門を「山門」と言いますね。何だか似ていて面白いと思いませんか。


    似ている、といえばもっと驚いた事があります。

    聖なる水の寺院、ティルタウンプルでのこと。

    ここは人々が水浴びをする場所があります。

    私たちが行った時はちょうど「新月の祭り」の日で、

    大勢の人が押すな押すなで聖なる水を浴びていました。

    中には泣き叫ぶ赤ん坊の頭に無理やり水をかけている父親とか、

    前の人が「カーッ、ペッ」と痰を吐いたあとの水を

    有り難そうに浴びている人もいて、

    「信仰の力とはすごいものだ」と改めて感心させられました・・・。

    (まさに芋を洗うような水浴び場)

    この寺院に入るにはヒンドゥー教徒でなくとも「サロン」という腰巻のような布が
     
    男女とも必要になります。



    これは、神様の捧げるお供え。ヤシの葉を加工した器に花や果物などが彩りよく

    盛られています。手作りがほとんどですが、最近は「お供えセット」として

    売られているそうです。


    話を元に戻すと、私はこの水浴び場の門の横にある石彫の模様を見て、

    思わずびっくりしてしまいました。



    バリ人は手先が器用なのと、砂岩という軟らかい石質もあって、
     
    大変彫刻が得意です。この壁面も実に見事なレリーフで覆われています。

    何気なく見ると、なんと花の彫刻の右横には、

    日本で「紗綾形(さやがた)」と呼ばれる文様が刻まれていたのです!

    紗綾形?

    ピンと来ない方は、「遠山の金さん」や「大岡越前」を思い出してください。

       
     
    お白洲を前に金さんや大岡越前が座るとき、決まって後ろの襖模様はこの「紗綾形」です。
     
    和服の地紋にも使われるこの文様は、中国由来かと思っていたのですが、
     
    もっと古かったのですね。
     
    インドで生まれた仏教は、当然ヒンドゥー教文化の影響も受けていたことでしょう。
     
    それがはるか日本に伝わり、日本文化に溶け込んでいったのです。

    雄大な歴史の一端を垣間見た気がしました。

    紗綾形のコア図形である卍は、ヒンドゥーでは「お寺」の象徴だそうです。
     
    レンボンガン島の寺院の屋根には、大きな卍の飾りが乗っていました。
     
    そういえば日本の地図でもお寺の記号は卍です。
     
    なんだかつながっていますね。

     
    バリの民族舞踊に出てくる「バロン」という聖獣にも、
     
    日本文化との類似性を感じました。


    2日目の夜、ウブドゥという有名なリゾート地に行きました。

    そこは西欧系の観光客が長期滞在をする、ちょっと高級な場所で、

    芸術の街とも呼ばれ、民族舞踊を見せるホールがたくさんあります。

    私たちもその一つで、バリの神話に基づいた舞踊劇を観覧しました。

    バリ神話に必ず出てくる聖獣バロンは善なる魂の象徴と言われています。

    (これがバロン)

    顔といい、風体といい、申し訳ないのですが、私には「善」のイメージからは

    遠く感じられました。

    このバロンに頭などを噛まれると、病気や災難から逃れられるそうです。

    「ん? どこかで聞いたような話・・・。」

    そうです、獅子舞の「獅子」です!

    あの獅子も、昔、正月に家に来ると、頭をパクっと噛んでくれたものです。

    4、5歳のころ、お獅子が怖くてべそをかいていると、

    鳶の頭が「お嬢ちゃん、大丈夫だよ。お獅子が病気を食べてくれるからね」と

    笑いながら言っていたのを思い出しました。

    私は体が弱かったので、親が積極的にお獅子に差し出していたように思います(笑)。

     
    バロンも、その怖い顔つきのかしらや、中に人間が入って舞うさまは、

    お獅子そっくりです。
     
    中華街で春節に舞う獅子舞の獅子は、もっとこのバロンに似ています。

    「何だか日本とつながっているなぁ」ーバロンを見ながら、

    しばし比較文化的考察にふける私でした。

     

    文化的考察といえば、「えーっ」と驚いた風習がありました。

    次回はそれをご紹介しましょう。
    posted by: shigemi11 | - | 17:15 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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