なぜ金平糖は皇室の引き出物に使われるのか?
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    皇室の方々のお祝いの引き出物に、ボンボ二エールに入った金平糖がよく使われます。

    なぜでしょう?

    その訳は、金平糖の製法を知ることから見えてきます。

    金平糖は、1546年ポルトガルからもたらされた品々の一つで、

    コンフェイトスというお菓子の名前が日本語風になまって

    「金平糖」になったと言われています。


    金平糖づくりには、レシピがありません。

    職人の長年の勘と腕で作っていくのです。

    コテ入れ10年、蜜掛け10年、一人前になるのに20年はかかる、奥の深い技術です。

    金平糖を作るには、まず、微妙に傾斜のついた大釜を熱し、

    ゆっくりと回転しているところへ「核」になる小さなザラメを投入します。

    そこへ70度の糖蜜を7〜8分おきに柄杓でザラメに掛けていきます。

    釜の温度は80度。1分間に2回転。

    温度と釜の回転、糖蜜の掛け方などを微妙に調整しながら丸一日、

    延々とこの作業を繰り返します。



    さて、これほどの手間をかけた金平糖は1日でどの位の大きさに成長するのでしょうか。

    驚くなかれ、なんとたった1mmにしかならないのです!

    この作業を16日から20日続けてやっと「金平糖」が完成するのです。

    20日の間には天候も変化するでしょう。外気の温度に合わせて糖蜜の濃度・釜の温度と角度

    を調整し、釜の中で転がる金平糖の音を聞きながら五感を研ぎ澄まして作り上げていきます。

    砂糖以外の素材を入れると固まりにくかったり角ができなかったり、

    さらに難易度が上がります。


    しかし、これほど難しく手間が掛かる製法でありながら、

    出来上がった金平糖の何と可憐なこと!!


    日本では金平糖が、古来より皇室のご成婚のなどお祝いごとの引き出物に使われてきました。

    それは、金平糖が一朝一夕でできるものではなく、

    職人が2週間以上掛けて、細やかに愛情を注ぎながら

    持てる技を注ぎ込んでうまずたゆまず作り上げていく工程が、

    お二人が愛を持って永い年月を掛け、立派なご家庭を築かれる過程と

    シンクロするからではないでしょうか。

    同時に、これまで愛情を注ぎ手塩にかけて我が子を育ててきた

    親心を表しているようにも見えます。



    金平糖は、どれほど苦労をしてもそれを顔に出さず、さりげなく振舞う日本人の美学に

    どこかしら通ずるものがあるように思えてなりません。



      (紀宮様のご結婚に使われた和風のボンボ二エール入りの金平糖)


     
    posted by: shigemi11 | - | 17:54 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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